新型コロナウイルス(以下「新型コロナ」)の感染拡大を受け、数え切れないほどの企業がリモートワークの導入を余儀なくされ、クラウド技術やサービスの重要性が以前にも増して高まる等、クラウドの導入に向けた大規模な動きが確認されています。エンドユーザーは一斉に、Microsoft Teams、Zoom、Slack、Google Hangoutsを始めとするテレワークツールを利用し始めました。2020年に、Microsoft Teamsの一日のアクティブユーザー数は7,500万人を突破し、またZoomの一日の会議参加者は3億人を上回り、Slackの有料ユーザー数は2月1日から3月24日にかけて9,000人超増加しました。
08/03/2020
by ロイド・デバリック著
その結果、マネージド・サービス・プロバイダ(MSP)においては、急遽クラウド技術が必要となった企業からの移行プロジェクトの需要の高まりが確認され、またMicrosoftやGoogleなどのパブリッククラウド・プロバイダはユーザー数の増加に応じたサービスアベイラビリティを維持するため、帯域幅の制限を余儀なくされました。
企業は未曾有の自体に直面しています。MSPにおいては移行プロジェクトの増加が確認されており、この状況は、今後数カ月は続く見込みです。不透明な状況下での業務の遂行に加えて、新型コロナがもたらした状況の変化を受け、信頼のおけるリソースとしてのMSPのサービスに対する需要は、従来にも増して高まっています。
これらの状況に圧倒されそうにもなりますが、幸いにも、現在の世界的な感染拡大の渦中において、顧客による移行の管理を支援すると同時に、移行がスムーズに行われ、事業が健全であり続けるために、MSPはいくつかの対策を講じることができます。BitTitanは、緊急なプロジェクトを支援する上での戦術や留意点などに関するアドバイスを提供しています。さらに、通信の制限(スロットリング)に関する留意すべきポイントがあります。
今後スロットリングはどのように変化するのか
現在、MicrosoftとGoogleは、パフォーマンスを維持するために、ピーク時における通信の制限を引き上げています。Microsoftの場合、Office 365のサービスの一部を制限しています。具体的には、SharePoint OnlineおよびOneDrive機能と相互作用するバックグラウンド・アプリケーションを制限するよう調整しています。Googleは子会社であるYouTubeの全動画の標準画質を、YouTubeの利用帯域幅を制限するようにデフォルト設定しています。
このような背景から、MSPはいつ移行プロジェクトを計画および実施するのか、慎重に検討しなければなりません。平日昼間には、コンテンツの移行や情報漏洩対策、バックアップ・ソリューションなどを行うバックグランド・アプリケーションのスループット(処理能力)は大幅に削減されてしまうからです。
ピーク時には、移行にかかる時間に影響をもたらすキュータイム(作業を開始できるようになるまでの待ち時間)は長くなると予想され、最適なパフォーマンスは期待できません。しかしその一方で、夜間や週末には、スロットリングは大幅に低減されるため、より大量のバックグラウンド・アプリケーションからのリクエストに、より迅速に対応することができます。MSPは、より多くのスループットを確保できるこれらの時間帯に、移行を計画した方が良いと思われます。
移行のための準備
MSPやITの専門家に与える影響を最低限に抑えるために、Microsoftはいくつかの提言を行っています。まず、Microsoftはユーザーベースの認証のアプリケーションに対してスロットリングの制限をかけているため、MSPにおいては、移行アプリケーションに対してアプリベースの認証を行うことが推奨されています。そうすることにより、スロットリングが引き上げられる状況を回避することができます。MSPは、特に24時間年中無休で移行作業を行う場合には、継続的にピーク時の計画を監視し、それに従いプロジェクトを完了するための時間配分をすることが推奨されます。事前に計画を立て、何を移行する必要があるのか、およびプロジェクトには何が必要なのかを包括的に評価し、それに従い実施します。
顧客が利用可能なリソース
移行プロジェクトをスムーズに完了すると同時に、課題の多い複雑なプロジェクトで身動きが取れなくならないようにするために、顧客が利用できるリソースは多数あります。難しいプロジェクトで支援を必要としている社内のIT担当者には、全ての手順を適切に遂行するために、MSPとの提携を検討することをお勧めします。
厳しい状況が続いていますが、MSPにおいては、企業による事業の継続を支援すると共に、人々の職を維持するための重要な業務に取り組んでいるということを忘れてはなりません。MSPが重要な業務を遂行しなければ、多くのビジネスが失われてしまいます。今後の見通しは不確実ですが、BitTitanが皆様の事業を成功に導くお手伝いをいたします。
BitTitanを利用して移行を行うことにより、経験豊富な移行の専門家が揃ったテクニカル・サポートやカスタマーサクセス・チームからの支援を受けることが可能になります。偶発的なトラブルシューティングから、詳細なサポートや計画に至るまで、BitTitanの社員は24時間年中無休で、この厳しい状況を乗り越えるためのお手伝いをいたします。BitTitanへのご連絡は、BitTitanのアカウントを作成し、そちらからご連絡ください。
MigrationWizのソリューションについては、こちらをご参照ください。また、リモートワークを即座に開始するご相談に関しては、こちらからご連絡ください。迅速に対応させていただきます。
利用可能なサービス
- 即座にリモートワークを開始するための移行プロジェクトに関しては:クラウドへの移行を加速するリモートワークキット(英語)
- オスターマン・リサーチ・ホワイトペーパー 2020年4月調査:ITはどの程度COVID-19への準備が整っていたか?(英語)完全なリモートワークに対するITの準備の度合い。ITのレンズを通した、各企業によるCOVID-19に対する取り組み、および完全なリモートワークの導入に向けたITの準備。
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